東海ちなヤクの巣@パワプロと大相撲番付予想

スポナビブログから引越し。スポナビブログ時代は、プロ野球(東京ヤクルト)を中心に、大相撲の話もちょろっとしてました。はてなブログでは、パワプロと大相撲(番付予想)を中心に展開していきます。

4月末の雑感、「忍」の心を携えて。

前回の記事からおおよそ半月。
nomurayuhki.hatenablog.jp


4月15日終了時点で8勝6敗としていた東京ヤクルトスワローズは、4月29日終了時点では9勝14敗と大きく負け越してしまいました。
せっかく西浦の時に「概ね開幕ダッシュに成功した格好となりました」と書いたのにこの惨状は頭を抱えるしかない次第ではありますが、思い直せば開幕前はこういう状況も想定できたわけです。だからこそ、順位予想ではプレ、本番ともにひいきのチームを最下位予想したのですから。
とは言え筆者も凡人ですから、最初「お? 今年は違うのかな?」と思わせておいて「やっぱりアカンやんけ……」となってしまっている現状には落胆もあります。それを踏まえた上で、現在の筆者の心境を記しておきます。



 


で、選手に絞らずチーム全体を見据えた時に筆者が何を話せるかというと、実はチームそのもの……選手の成績だとか、試合中の動きだとかは、何も語れることがありません。
言い訳するならば、4月11日に仕事の都合でまた引越しして、かつネット回線の引き込み工事が予約で込み合っている中で開通が4月29日までずれ込み、その間は通信制限の懸念(普段DAZNや有志の方が行っているニコニコ生放送の実況枠で観戦しています)や仕事の都合(通勤時間が1時間半くらい)などで、なかなかリアルタイムで観戦が出来なかったことがあるのです。
結果を見てのポジティブな感想を述べるならともかく、そのリアルタイムで見られなかった試合……ちょうどチームが絶不調に陥った時期……については、「ネガティブな要素を、実際に見られていないのにわざわざ言うこともないだろう」と思っていてあえて触れませんでした。
とは言え、Twitterのタイムラインを見ると、早くも不調に陥ったチームに焦れているファンの方がちらほら見えて来たかな、という印象を受けました。

先にも繰り返しましたが筆者自身も凡人ですし、何も愚痴を言うファンに対し教導、教化をしようと言うつもりも、クソリプまがいの反論を送ることをする気はないんです。ただ、4月という段階で早くも諦めたかのような言葉を投げつけるのは、個人的に「敗北主義」に思えて嫌なだけなんです。
もちろん、チームとしては2016年から課題が山積している状態ですし、ファンとしても多少なりとも目が肥えればそこに気付きます。とは言え気付いたところで、筆者は「直接ファンが介入出来ることもない」と思っているので、ネットの海に垂れ流すのはともかくとして強い批判はしないようにしているつもりです。

他人からは自分のスタイルがどう見えているか、聞いたことはないし聞く勇気もないのでわかりません。ですがファンとして、周りの同志たちを相手に鼓舞すること、反対に萎えさせることくらいは出来る……というか出来てしまう。
だったら、チームの苦しい現状をしっかりと、中立的に見据えた上で、それでも選手の力になれるようにファンを鼓舞し、さらに選手や首脳陣を鼓舞したいと思うんです。



ところで、タイトルにある「忍」の字。
タイトルを考える時にちらっと藤井亮太の応援歌の歌詞が浮かんだんですが、本質はそこではありません。

先にネタをバラシてしまうなら、この「忍」はかつて巨人がV9を成し遂げた時の正捕手・森昌彦(祇晶)の座右の銘です。
森が西武監督時代の1989年に中国を訪れた際、そこで出会った高僧に好きな言葉を聞かれた際に、森が答えたのが「忍」でした。高僧はそれを聞くと膝を打って、こう答えます。
「大変な言葉ですね。忍という字は、心臓の上に刃をのせている。つまり、心の上に刃をのせている。これは苦しいことですよ」
エピソード自体は森のWikipediaからの引用ですが、今まさに筆者の脳裏をちらついているのがこの話です。

この話自体は何も、プロ野球のファン、特に「弱いチームのファンに対する心得」には限らないです。何なら、仕事を含めあらゆる事象に当てはめることが出来ると思います。
とは言えそんな大仰な話を筆者は出来ませんから、ファンとしての心得に限って話しますし、この記事を読んでくださっている方々に教化しようとも思いません。あくまで自分に対する戒めです。

現状を知ることも大事だし、その上で何が足りないかを指摘することも大事でしょう。プロ野球の醍醐味のひとつに、ファン一人ひとりが監督やフロントになり切って「自分ならこうする」と想像が出来ることに挙げられるでしょう。それを否定する気はさらさらありません。
しかし、一ファンが指摘や想像を通り越して強く批判するようになってしまえば、それはもう現実と虚構の区別が曖昧になっている。それを繰り返し、肥大化した末に待っているのは「裸の王様」の状態です。そうなると、もう純粋に野球というコンテンツを楽しめはしないでしょう。
心の弱さはそれを知り、受け入れて初めて強くなれます。かくいう筆者もまだまだ「真の強さ」には辿り着けていません。だからこそふっと立ち止まって、自省することが自分を成長させる糧になると思っています。これは仕事でもそうだし、プライベートでもそう。
「他人を応援する」と言う、人間の本質で言えば滑稽で無駄なことをやっている時くらいは、偽善でも自分はいいと思うから、物事を多角的に見据えた上で酸いも甘いも噛み分けてポジティブにいたい。時には上手くいかないこともあるでしょうが、それをも呑み込んでの「成長」だと自分は思っています。

まあ、これらを一言でひっくるめて言うならば、「惚れた弱み」というやつですが。



久し振りの更新が少々変な話になってしまいましたが、5月からはそろそろパワプロや選手語りの記事も増やしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。