東海ちなヤクの巣@パワプロと大相撲番付予想

スポナビブログから引越し。スポナビブログ時代は、プロ野球(東京ヤクルト)を中心に、大相撲の話もちょろっとしてました。はてなブログでは、パワプロと大相撲(番付予想)を中心に展開していきます。

CS制度から論じる、「16球団制」の空想と妄想。

目下熱戦が繰り広げられている日本シリーズ

今年はパ・リーグからは「絶対王者」と呼ぶにふさわしい強さを誇る福岡ソフトバンクホークスが、セ・リーグ3位から「下剋上」を目指す横浜DeNAベイスターズを相手に10月31日の第3戦終了時点で3戦全勝。今日にも日本一を伺う勢いを見せています。

 

その、セ・リーグ代表が「リーグ3位」の横浜DeNAであることも関係しているのか、この時期特有の風物詩と言えばそうですがよく論じられるのが「クライマックスシリーズ制度(以下CS)の可否」。

CSの可否に関してはいろんな媒体でいろんな論じ方をされているので、ここでは筆者の考えを簡潔にまとめます。

 

 

結論から言うと、筆者はクライマックスシリーズには「賛成派」。

理由に関しては、以下にリンクするブログが筆者の主張をほぼカバーしてくれているので、それに譲ります。

 

プロ野球「CS不要論」 制度に難癖をつけるのは不識者との意見 広島カープは弱いから負けた プロ野球「CS不要論」が的外れな理由

 

この論を補強するならば、まずCS導入の最大ともいえる意義は「消化試合」の減少と、それによる球場の収入増。

Twitterで又聞きした話ではあるのですが、特にCS導入前の20世紀において、ペナントレース終盤の消化試合はとても「真剣勝負」の体からはかけ離れていた選手起用やプレーイングが横行していたそうです。これは聞いていて印象的だと思った話。

 

ペナントレース自体も、例えば1988年のパ・リーグ(近鉄の「10.19」)や1994年のセ・リーグ(巨人と中日のペナントレース終戦「10.8決戦」)のように優勝争いが最終盤まで競っていればいいのですが、1955年のパ・リーグ(南海ホークスが年間99勝を挙げた影響で早々にファンの興味が薄れた)や巨人V9時代(1970年代前半)のセ・リーグのように優勝チームが独走してしまうと、その分消化試合が増えてしまって展開としては白けてしまう(もちろん独走が悪いわけではないですが)。

それを、CSが解消したといっても過言ではない。CSに出場し日本一へのチャンスが開けるのであれば、その分消化試合も減少するし、ファンが球場に来る要素が増えたことで球団の収入も増える。2位以上になればCSを本拠地で開催できるので、その分の経済的メリットも大きくなります。

ペナントレース優勝」という価値は確かにCS導入前と比較すると薄れたかも知れませんが、筆者としては導入したことによる「実利」を重視したいと思います。

 

 

 

筆者はCS制度そのもの(ファーストステージ:3戦2勝制、ファイナルステージ:6戦4勝・1位に1勝のアドバンテージ)も、過去の成績からそんなにいじる必要はないと思っていますが、ただひとつ、あえて言うなら、日本の現行のCS制度は「敗者復活戦」であると言うこと。これもまたTwitterで又聞きした話ですが、この例えは言い得て妙です。

 

比較対象としてMLBワールドシリーズ(以下WS)を挙げるならば、まずWS出場権を与えられるのはアメリカン・リーグナショナル・リーグそれぞれ3地区の優勝チームと、各リーグで優勝チーム以外の勝率が高い2チーム(いわゆるワイルドカード)の10チーム。

ワイルドカードの2チームが一発勝負のワイルドカードゲームを行い、勝者が各チーム優勝チームとのディビジョンシリーズ、リーグチャンピオンシリーズを経て2リーグの代表・WS出場を決定し、最終的には7戦4勝制のWSを闘って「世界一」を決めます。

このWSのシステムはいわば「勝ち残りの優勝決定戦」であり、優勝しなければ世界一への挑戦権が基本与えられない点は日本のCSとは決定的に異なる点です。

総チーム数における割合でも、日本(NPB)は12チーム中6チームに権利があるため50%の割合でCSに出場可能ですが、MLBは全30チーム中10チーム、33%と割合が下がります。「敗者復活の50%」と「勝ち残りの33%」では、価値が変わると言われても致し方無しかなとは思います。

 

それらを踏まえて、ここからがタイトルの本題。

 

日本でもし「勝ち残りのCS」をやりたいのなら、現行のCS制度を変革する必要があるのは賢明な読者の方ならもちろんお気づきになられると思います。

2リーグ12球団制を維持した上でこれをやるなら、せめてリーグ優勝チーム+2位チームの計4チームが限度ですが、これだとほぼ現行CS制度とは変わらない。

そこで筆者が提案するのが「16球団制。CS制度と絡めて簡潔に言えば、16球団に増やした上でリーグを4つに割り、その4リーグの優勝チーム4球団で勝ち残りトーナメントのポストシーズンを開催すること。至極簡単な論理ですが、これなら「敗者復活」との謂れを受けることはなくなるでしょう。

 

もちろん一言で「16球団」と言ってもハードルは高くて、経営面で新規4球団の親会社を引き受ける企業がどれだけいるかと言うこと。そして現在プロ野球の空白地帯となっている都市が、京都市を除くとやや厳しいという点があります。

ちなみに、よく16球団制にすることでプロ野球のレベルが下がる、という主張もありますが、筆者はこれに関しては「可能性は低い」と言っておきます。現に1949年の球界再編問題でそれまで1リーグだったプロ野球が2リーグに分割されようとした時にレベルの低下が主張されましたが、結果としては2リーグに分立してもレベルは低下するどころか早い段階で上昇していきました。1949年当時と比較すればチーム数が増える割合もそこまでではないので、レベル云々に関してはあまり的を得ないかなとは思います。

 

 

 

その上で、ここからは妄想全開の「16球団展開論」。

 

手っ取り早いのは、現在活動している独立リーグ3つ(ベースボール・チャレンジリーグ(BCL)、ベースボール・ファーストリーグ(BFL)、四国アイランドリーグ(四国IL))から球団を3つ作ること。具体的に言えばBCL10球団、2019年参入予定の茨城アストロプラネッツと+α(静岡県球団?)を東西2つに割って2チーム、BFL+四国ILで1チーム。残りの1チームを完全新規球団とし、既存12球団から分配ドラフトを行って選手数を確保することです。もちろん完全な新規球団を4チーム増やすことも可能ですが、独立リーグから持ってきた方が選手の確保は容易かと思います。

球団を置く都市は、独立リーグの立地を考えるならば新潟、金沢、松山or高松と任意の都市。よく都市人口は議論がなされるところですが、MLBでもタンパベイ・レイズのあるフロリダ州セントピーターズバーグが人口25万弱、セントルイス・カージナルスのあるミズーリ州セントルイスが人口31.5万人ほどですし、この程度が最低ラインだとは思いますがこれも気にしなくていいでしょう。問題は、球団を統括するMLBNPBの機構システム、財政システムが単純に比較できないという点ですが。

 

今回は試しに独立リーグ再編球団を新潟・金沢・松山の3都市、完全新規球団を京都に置き、新潟と松山をセ・リーグ、金沢と京都をパ・リーグに割って、

セ・リーグ東地区:巨人、東京ヤクルト、横浜DeNA、(新潟)

セ・リーグ西地区:中日、阪神広島東洋、(松山)

パ・リーグ東地区:北海道日本ハム東北楽天千葉ロッテ、(金沢)

パ・リーグ西地区:埼玉西武オリックス福岡ソフトバンク、(京都)

の4リーグを組み立てます。

シーズンの試合数は同リーグ3チーム×24試合(72)、リーグ内交流戦4チーム×12試合(48)、リーグ外交流戦8チーム×3試合(24)で144試合。

CSは各リーグ優勝チームから4チーム。4地区16球団制ではワイルドカードを組むとトーナメントが煩雑になるので、ワイルドカードは導入しません。この4チームをセ・パ両リーグの両地区優勝チーム同士で対戦させ(リーグ優勝決定シリーズ)、その勝者が「日本シリーズ」として日本一を争う。

 

実際に16球団制が導入された時、上記のような4リーグ×4チームになるのか、それとも2リーグ×8チームになるのかはわかりません。重ねて言いますが、これはあくまで「妄想」です。

当初の話からはだいぶ逸れましたが、もしCSが現行の「敗者復活」ではなく上記のような「勝ち残り」であれば、今噴出しているような不要論も出ないのではないか、というお話でした。

16球団制も時々話題には上るので、いちプロ野球ファンとしては注視していきたいところです。もちろん、CS制度に関しても同様。

 

 

 

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