横綱不在の初場所、幕内最高優勝を手にしたのは「幕尻」の徳勝龍でした。
もちろんこんなことを誰も予想できるはずがなく。徳勝龍が3日目から白星を重ねて、中日から「ひょっとするとあるのでは?」と思いながら、あれよあれよと積み重ねた星の数は14個。14日目に1敗で並んだ正代を破って単独先頭に立ち、千秋楽では大関貴景勝を破って見事「幕尻優勝」を果たしました。
いつもの横綱、大関が優勝する場所もいい。平幕が勢いで優勝をかっさらうのもいい。徳勝龍は明らかに後者ですが、貴景勝との一番に勝った後に見せた感極まった涙。そして関西人の血が騒いだという優勝インタビュー。そこまで聞いたときに、「優勝とはこうも感動的なモノなのか」と思わせてくれた、そこがこの初場所で最も強く思った感想でした。
では早速、幕内の番付予想。
三役はカド番大関豪栄道の陥落と高安復帰ならずで大関が1人になるでしょう。横綱が2人いるので、大阪場所の場合は鶴竜が横綱大関になるものと思われます。
その大関1人のバランスを取るために、関脇は3人にすると予想。ここは朝乃山、正代、豪栄道の順でいいと思います。小結は北勝富士、遠藤でしょう。
優勝した徳勝龍は、順当に上げれば西4枚目だと思いますが、多少色を付けて炎鵬と入れ替えて東4枚目と予想します。「優勝したから色付けてもいいよね」的なノリですが、結果は果たしてどうなるか。
入幕は錦木、大奄美の二人と予想。後述しますが、十両優勝した照ノ富士は、幕内下位で落ちる力士がそんなにいないことと、成績が13勝2敗に終わったことで恐らくすぐの幕内復帰はないのではないでしょうか。
続いて十両。
まず陥落の予想は琴勇輝と琴恵光。陥落の候補には明生もいたと思いますが、迷う要素として照ノ富士以外ではこれと言った力士がいないので、明生は幕内に留まると予想します。
十両と幕下の入れ替えは、昇進が若元春・白鷹山・翠富士・千代の海・明瀬山、陥落が蒼国来・豊ノ島・彩・千代鳳・魁と予想。問題は昇進した力士をどこに置くかで、十両下位で空間が出来る分若元春は思い切って東9枚目に置きました。あとは6勝1敗の白鷹山、5勝2敗の翠富士と千代の海に色をつけた感じ。友風は、昇進の6枚目はいないという関係で落とさないと予想します。
来場所の注目点は、やはり朝乃山の大関昇進か。九州場所11勝、今場所も10勝とまとめてきた朝乃山ですが、大関1人の来場所でそれでも求められるのは2桁、いや12勝、13勝あたりとなってくるでしょう。新関脇の場所で2桁勝ったことで地力は見せた朝乃山ですが、大阪で2桁勝ち、優勝争いに加わることで文句なく大関昇進を決められるかが最大の注目点になりそうです。
また来場所、順調にいけば中日に初観戦できる予定なので、それを楽しみにしています。
<2020/1/31追記>
大関豪栄道引退に伴い、予想番付を以下の通り更新します。