鶴竜の引退が報じられた3月場所、優勝したのは大関復帰を確実にしたであろう照ノ富士でした。
照ノ富士は大関まで昇進しながら、怪我や病気等で一時は序二段まで番付を下げていました。そこから復活の令和2年7月の幕尻優勝を経ながら好成績を続け、今場所は大関3人を総なめし12勝3敗で堂々3回目の優勝を飾りました。
照ノ富士の尋常ではないタフな精神力は、見る人に見習うものの多い素晴らしいものがあると思います。筆者もそれを学びつつ、来場所の番付予想をしていきましょう。
では、まずは幕内。
まず照ノ富士は大関復帰が確定的なので、来場所は1横綱4大関で迎えることとなるでしょう。三役は全員が勝ち越したので変わりなく、この辺りは若隆景、北勝富士、明生が割を食う感じになります。
3枚目あたりから中位までは相変わらず自信がないですが、おそらく豊昇龍は4枚目前後までジャンプアップするはず。
そして入幕は石浦、千代丸、天空海と予想します。
続いて十両。
十両で特筆すべきは下位の7勝8敗勢の多さで、これらはおそらく据え置きか半枚降下に収まるものと思います。じゃないと組めないので……。
再十両は大翔鵬と王鵬の2人が上がってくるものと思われます。新十両候補として荒篤山も候補には上がるんですが、武将山だけきっちり1枚降下だとほかの7勝8敗力士との辻褄が合わないのと、荒篤山の東幕下3枚目での4勝3敗はそこまで強い成績でないのが理由になります。
まだまだ新型コロナウイルスによる影響が大相撲を覆う中、3月場所も無事完遂できたことは誇りです。鶴竜が引退し、白鵬も次に出る場所で「進退を賭ける」と宣言した中で、大関4人による横綱への挑戦を見守る場所。そのとっかかりを掴めるかどうかが、5月場所の見どころになりそうです。