・能力差異の表示は「2017年開幕版」と言うべきver1.07から1.11への基本能力(投手→球速・コントロール・スタミナ・変化球、野手→弾道・ミート・パワー・走力・肩力・守備力・捕球)に限ります。
・文中の「青特」は選手に有利な効果をもたらす特殊能力、「赤特」は選手に不利な効果をもたらす特殊能力のことを指します。
#30 西田明央
一軍成績:37試合 打率.137(73-10) 1本塁打7打点 OPS.475
二軍成績:9試合 打率.207(29-6) 0本塁打1打点 OPS.544
能力差異:ミート-24、守備力+5
昨季はシーズン途中から出場機会を増やし、74試合に出場し7本塁打を放って一軍定着。今季は一揆の正捕手獲りを目指し、開幕で一軍に登録されてから一度も二軍に登録抹消されず1年を過ごしましたが、出場した試合数はわずかに37。打率.137と極度の打撃不振に陥り、2番手捕手に甘んじざるを得ませんでした。
パンチ力のある打撃は昨季に証明し、肩も強く捕手としての技術、総合力は決して中村悠平にも劣らない西田。来季は打撃の復調を目指し、中村に追いつけ追い越せで正捕手へ挑戦して欲しいですね。
査定は1.07に比べると、打撃力が大幅に落ちてしまった上に「三振」がついてしまったのが大きな痛手。オーペナで三振がついてしまうと著しく打撃成績が落ちてしまうため、放置してしまうと打撃が生きずゲームでも2番手に甘んじてしまいます。
また成長タイプが「守備型」なので、打力を大きく伸ばそうと思うなら覚醒待ちか海外留学かのどちらかかが必要。「キャッチャーE」も地味にオーペナでは響くので、いろいろと起用法に頭を悩ませることになりそう。
#37 星野雄大
一軍成績:1試合 打率.---(0-0) 0本塁打0打点 OPS.---
二軍成績:52試合 打率.221(86-19) 0本塁打5打点 OPS.584
能力差異:パワー-9
プロ5年目の今季は2度の一軍登録を受け、6月にはキャリアで初めて一軍の試合に出場するも、守備機会のみで打席はなし。二軍では52試合の出場で打率.221、0本塁打5打点と寂しい成績に終わり、オフに戦力外通告を受けました。
査定はパワーがほぼ1ランクの幅で下がった以外は特に変動なし。「キャッチャーE」持ちではありますが、基本的に癖がなくある程度基礎能力が伸びるので、二軍である程度漬けておいてそこそこ育てば一軍で使うことも出来ます。ただし海外留学がほぼ初年度しかチャンスがないこと、またプレイ開始時点で29歳なので正捕手として起用するのは厳しそう。
#51 藤井亮太
一軍成績:97試合 打率.257(292-75) 2本塁打12打点 OPS.568
二軍成績:29試合 打率.257(105-27) 1本塁打11打点 OPS.669
能力差異:ミート+21、パワー+2、守備力+34、捕球+5
プロ4年目の今季はブレイクの年。5月上旬に一軍に昇格すると主にサードでスタメンを張り、ダイナミックな守備でたびたびスワローズファンを魅了。打撃面ではプロ初本塁打を記録するなど確実に成長の跡を残し、終わってみればキャリアハイを大幅に更新する97試合出場、打率.257に2本塁打12打点を記録。14失策を数えるなど課題も山積したシーズンでしたが、遅咲きの星としてチームに数少ない光を差し込んだ選手です。
今季東京ヤクルトで最も多くサードとして出場した選手であり、今季の活躍は来季以降の一軍定着にも大きいもの。しかし来季は川端慎吾が復帰するため、攻守ともにさらに確実性をつけることが藤井の課題か。「忍者」と称されるプレースタイルを、さらにスケールアップさせて来季はさらにチームに貢献して欲しいところ。
今季東京ヤクルトの中では一番ブレイクした選手と言ってよく、それを反映するかのように能力も大幅に上昇。打撃面は「チャンスF」がやや厄介ですが、「内野安打○」「チャンスメーカー」を所持しているので1番で起用するのがベター。「キャッチャーF」は藤井の場合考えなくていいので、サードとして打撃力を少しずつ伸ばしていけば最悪サブ要員としても一軍の戦力として期待できるはず。
#52 中村悠平
一軍成績:127試合 打率.243(419-102) 4本塁打34打点 OPS.649
二軍成績:2試合 打率.500(4-2) 0本塁打1打点 OPS1.167
能力差異:弾道-1、ミート+12、走力-4、捕球-15
106試合で打率.187と不振に苦しみ正捕手の座も揺らぎかけた昨年から一転、今季は正捕手の座を再び取り戻し127試合に出場。捕手としては自身2年振り、セ・パ12球団では巨人・小林誠司とともに2人のみとなる規定打席到達を果たし、打撃面では昨季のリベンジに成功。しかし守備面では96敗を喫した投手陣を立て直しきれず、また6月中旬にはケガによる戦線離脱も経験。燕の扇の要として、来季は自身のさらなる飛躍とチームを導くだけの活躍が、期待ではなく「ノルマ」となって来ます。
ただ投手陣に関しては今季は(いずれまた言うかもしれませんが、当社比で)まだマシで、もし中村がスケープゴートにされてしまっているのならそれは「誤解じゃないの?」と思っています。ともあれ規定打席に到達するほどには力のある選手ですので、本領を発揮出来れば一番順位を上げられる力のある選手だと筆者は思います。
査定に関しては、打撃成績は捕手としては高めで1.07に比べれば弾道こそ1段階落ちたもののある程度戻してきました。「早熟」なのが厄介ではあるものの、「対左投手B」、「流し打ち」、「意外性」と有用な青特が揃っているのでオーペナでは下位打線においてその力を発揮してくれるはず。ケガの多い東京ヤクルトにおいては、「ケガしにくさB」も頼もしい存在です。
育成としては、「キャッチャー」アップを指導できる守備走塁コーチを呼んで中村に「キャッチャーB」以上を習得させたいところ。上述の通り打撃はいじらなくても数字を残せる可能性が高いので、その分をペナントでは大きく有利に働くキャッチャーに回し、投手陣の手助けにしたい。
#55 山川晃司
二軍成績:58試合 打率.149(74-11) 0本塁打4打点 OPS.333
能力差異:ミート+1
プロ3年目の今季は、二軍での出場機会が自己最低の58試合、80打席に減少。2年後輩の古賀優大にマスクを明け渡す機会が多くなり、打撃成績も.149と振るわない数字に終わってしまいました。
オフに背番号が「69」に重くなり、来季は高卒4年目ながら勝負の年。課題の打撃面でスケールアップを図り、4年目の一軍デビューを目指したい。
査定に関しては、1.07からはなぜかミートが1上がっていますが、昨季の二軍成績が打率.135なのでまあ否定はしない。ただ山川より先にいじるべき選手はいくらでもいるでしょうに。
オーペナではいくらでもじっくりと能力を伸ばすことが出来るので、20代中盤に差し掛かってから一軍を狙えるくらいの能力に成長させられればOK。正捕手を任せようとすると要求がワンランク高くなりますが、そこをどう育てるかはプレイヤー次第。
#57 古賀優大
二軍成績:62試合 打率.208(159-33) 1本塁打21打点 OPS.528
能力差異:なし
2016年ドラフト5位で入団した今季は高卒ルーキーながら多くの試合でスタメンマスクを被り、高卒ルーキーとしては及第点と言える打率.208、1本塁打21打点をマーク。6月下旬には出場こそありませんでしたが一軍昇格を経験しました。
未来の正捕手候補としてまず来季は二軍で正捕手の座を確固たるものにし、そして一軍初出場を狙いたい。そしてゆくゆくは、中村悠平の後を継ぐ扇の要として成長してほしいところ。
査定に関しては、一軍出場のない高卒野手なのもあってか特に変更はなし。ただパワーはちょっと低いかな、という印象もあります。
古賀の成長タイプは「守備型」なので、打撃力はやや伸ばしにくいのが懸念材料。海外留学でベースアップを図りつつ二軍でじっくりと打力を鍛えて、20代中盤頃から一軍で成長を見込めればいいかも。
#63 井野卓
一軍成績:7試合 打率.167(12-2) 0本塁打1打点 OPS.333
二軍成績:55試合 打率.190(100-19) 0本塁打11打点 OPS.474
能力差異:ミート-2
捕手陣最年長、3球団を渡り歩いた経験豊富なベテラン。今季は中村悠平が離脱した6月中旬に一軍に昇格し、7試合に出場。一軍公式戦では東北楽天時代の2011年以来6年振りの安打、打点を記録し直接勝利に貢献したこともありました。
査定は1.07に比べればミートが微減していますが、ヒットを打ったとはいえ一軍で打率.167、二軍でも.190なのを考えれば妥当か。ベテランで今から成長を見込むというのは厳しいですが、東京ヤクルト捕手陣としては貴重な「キャッチャーD」の持ち主。打力が気にならないなら、2・3番手捕手として一軍に常駐させると言うのも手です。
#104 新田玄気
二軍成績:3試合 打率.---(0-0) 0本塁打0打点 OPS.---
2017年シーズン当初はブルペン捕手としてチームに在籍していましたが、故障者が相次いだことから6月下旬に育成選手契約。二軍公式戦3試合に出場しています。
2015年の阿部健太と同じく「故障者続出に伴う選手不足の保険」での現役復帰なので、成績については特に語ることはなし。新田自身に対しては「お疲れ様でした、ありがとうございました」なんですが、同じ過ちを2回も繰り返すチームのほうに「喝!!!」ですよねぇ……。
#120 大村孟
二軍成績:99試合 打率.268(317-85) 5本塁打46打点 OPS.712
2016年育成ドラフト1位で指名された今季は、本職の捕手以外に内野手としても出場を果たし、主に打撃面でアピール。支配下登録こそならなかったものの、打率.268、5本塁打46打点とまずまずの成績をマークしました。
身長169cmと小柄ながら、パンチ力のある打撃の実力の片鱗を見せたのが今季ならば、27歳を迎えて2年目ながら勝負の年となる来季はそれを完成させるとき。捕手としてでも内野手としてでも、成績を残して二軍で出場機会数を確保し、そして支配下登録を受けることが目標となります。