現在目下熱戦が繰り広げられているクライマックスシリーズ。
4チームにはそれぞれ頑張っていただきたいのですが、今回の主眼はそこではありません。
あらかじめ断っておきますがメディア(全体)に関して、クライマックスシリーズファイナルステージ出場チームの内、広島東洋カープに対しては思うことはありますが、今回語ることはそこでもありません(し、たぶん書こうとしても短くなってボツになります)。
筆者は言うまでもなく、東京ヤクルトスワローズのファンです。
ですが視聴環境としては地域柄もあったり金銭的な問題もあったりで、「野球中継を見る」となると、テレビ(地上波)ではたいてい対阪神ビジター戦に限られます。
野球中継を取り巻く環境が最近進化する中で、東京ヤクルトの試合を見ようと思えばまずスポナビライブが挙げられます。また横浜DeNA・東北楽天主催試合ではニコニコ生放送、パ・リーグ主催試合ではパ・リーグTVもあります。
巨人・広島東洋主催試合はスポナビライブでの放送がないので、もしこの2球団を見ようと思えばCS放送(巨人→G+、広島東洋→J SPORTS)を契約する必要があるのでその辺りがやや面倒くさいところではありますが、ひとまずはスポナビライブ+CSで全球団の全公式戦を網羅して視聴することが出来るのです。
ただ筆者の視聴環境だと、スポナビライブは有料会員ではなく(11月に大相撲九州場所があるので、そのタイミングで考えなくはないけど……)、またCS(筆者はひかりTVユーザー)もチューナーが勝手に従来のIPv4からIPv6に変更されて以降視聴できなくなったので、正直なところ「リアルタイムで映像を見る」という習慣がなくなりつつあります。
とは言え。
スポーツ中継、特に野球中継がテレビのゴールデンタイムからなくなりつつあって久しい状況においても、「それって実は関東だけじゃないの?」と思うのは、筆者が現在関西在住で、その関西では当たり前のように阪神戦を地上波で放送しているからなんですよね。
阪神戦中継はサンテレビを筆頭に、在阪局全体で阪神主催試合のほとんどをカバー。同じことは筆者がかつて住んでいた東海地区も同様で、中日主催試合の半分以上は(時間こそ2時間前後と中途半端ではありますが)地上波で放送されます。
同じことは、住んで視聴した経験がないので憶測ですが広島東洋であったり、オリックス以外のパ・リーグ5球団だったりも同様だろうとは思います。
それらを踏まえて、恐らくは、「地上波で」となると視聴が困難だろうと思われるのはセ・リーグでは東京ヤクルト、パ・リーグではオリックスではないでしょうか。
地上波縛りだと一応東京ヤクルトは、三重県の伊賀地域では詳細こそ省略しますが在名局(中日、日本テレビ系列の中京テレビで巨人)+在阪局(阪神)+三重テレビ(中日+阪神)をまとめて視聴できるので、それらを駆使してより多く見ることは出来ます。が、当たり前ですが「東京ヤクルト主催試合」の中継はまずありません。
そう考えるとオリックスが一番地上波では冷や飯を食っていると言えるのですが、ここからが本題になります。
CSで全球団の放送を見ようとなると恐らく、
・FOXスポーツ(福岡ソフトバンク)
・日テレG+(巨人)
が主な放送局になるでしょうか。
…………本来、自分で直接確認せずに又聞きで聞いたことを書くのはいけないんですが、しかしフジテレビONEは評判が悪いと。Twitterのタイムラインで東京ヤクルトの試合が行われている時には、リツイートも含めて大抵フジテレビONEへの怨嗟の声が聞こえてきます。
フジテレビ自体が近年は視聴率低迷などで苦戦を強いられているという事情もありますが、そのフジテレビの旧態依然とした体質、的外れな戦略はもれなく野球からも垣間見えるような気がしてなりません。
まず、クライマックスシリーズファイナルステージでフジテレビは、地上波でセ・リーグの2試合の放送を予定していました。
レギュラーシーズンで東京ヤクルト主催試合を中継したのがわずか1試合だったことを考えれば、スワローズファンはまず「なんで?」と思うことでしょう。
そしてCSのフジテレビONEでは「一応」東京ヤクルト主催試合を全試合中継していますが、解説陣で東京ヤクルトOBが来ることが月に一度程度。特に今回クライマックスシリーズの放送において東京ヤクルトOBの古田敦也がキャスティングされましたが、CSでの登場はゼロです。
アナウンサーも経験豊富な人材こそいますが一方で力量不足なアナウンサーも多く、稀にですがフジテレビからではなく他のFNN系列局——阪神戦であれば関西テレビからなど、明らかに意図を感じるキャスティングをすることもあります。
結果、往々にして「これが果たして『スワローズライブ』なのか?」と思うほどの内容になります。
ちなみにフジテレビTWOの埼玉西武戦では放送局こそフジテレビですが、技術協力でフジテレビ系列外のテレテックが担当していることもあるのか、こちらも又聞きではありますが「まとも」だそうです。
また交流戦で東京ヤクルト対埼玉西武の試合が行われた時は東京ヤクルト側、埼玉西武側でそれぞれの応援放送を行っていたので、たぶん「やればできる」んだとは思います。
まあ……放送、解説者に関しては、別にOBがいなくてもまともなことを言ってくれればそれでいいんです。例えば谷沢健一、野村弘樹などは非ヤクルトOBではありますが、悪い噂は聞いたことがないです。
問題は、江本孟紀、田尾安志、笘篠賢治と言った、「聞いててクソほど面白くもない」解説者をこれでもかとキャスティングすること。江本はそれでも筆者は個人的に「しょうがない」とも思えますが、田尾と笘篠に関してはフジテレビONE(ないしはスポナビライブ)を契約しない理由と言ってもいいですね。この3人は基本的に東京ヤクルトに対して辛辣に過ぎるという印象が多く、それが「スワローズライブ」から乖離している要因と思うと、あまりいい印象は抱かないですよね。
あからさまに媚びを売る必要は実際ないですが、解説者のキャスティングやアナウンサーの力量らもひっくるめて、「スワローズライブ」を打ち出すんだったらもっとスワローズファンに寄り添った放送をしてほしい。リーグ優勝した2015年は地上波のバラエティ番組でも何本か選手が出るということもあったんですが、2016年、そして今年と低迷すると手のひらを返したようになかったことにしているあたり、一視聴者として「フジテレビは薄情な上に尻軽かよ」と思うわけです。
メディア、特にテレビに関しては近年「テレビ離れ」などという言葉も叫ばれてはいますが、それでもまだ持っている影響力はトップクラスです。
それだけに、社として姿勢が一貫していれば媚びを売らずとも「東京ヤクルトスワローズ」というブランド力の向上、ファンからの信任は十分得られるでしょう。だからこそ、「やることすらやっていない」フジテレビの今の姿勢を見ると、「そら低迷もするわな」と思ったりもします。
ラジオでもある程度同じことは言えるんですが、メジャーリーグほどではないにせよ基本的に放送は「贔屓寄り」の解説になります。もちろん程度の差こそありますが、例えばGAORAは北海道日本ハム、G+は巨人寄りになるような感じ。
ですが、フジテレビONEだけはそれがない。ラジオも含めると、放送に関しては「スワローズファンの味方」は非常に少ないんです。
プロ野球全体においてスワローズファンが、絶対数ではやはり少数派、マイノリティであることを考えると、せめてそのマイノリティの味方は欲しい。
同じマイノリティ、というと失礼に当たるでしょうが、オリックスだって千葉ロッテだって埼玉西武だって、主催試合を放送する局はちゃんとチームのファンが納得する実況放送をしているでしょう(解説はともかく……)。特にオリックスは、J SPORTSで放送を担当している大前一樹アナウンサーの評判はよく聞こえてきます。
だからこそ、例えば今年のように負けが込んでいて心がすさんだ時に、「解説江本!田尾!笘篠!ヤクルトなんか知らん!(敵チーム)は素晴らしい!」と3時間も言われると……さすがに例えはちょっとプロパガンダに過ぎますが……不信感しかないですよね。
あからさまでなくてもいいから重ねて、ファンに寄り添った放送を、フジテレビにはお願いしたいです。「そうでないとよう契約しやん」、っていう個人的心情もありますが。
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