オリジナルチーム作成が一段落して「査定について基準を一度考え直したい」と思ったので、今回から「基礎能力」「投手特殊能力」「野手特殊能力」の3回に分けて「特殊能力」の2回に分けて筆者の思考をまとめます。
筆者は実在選手の能力査定をほとんど行わない代わりに、冒頭で記したようにオリジナルチームの選手作成をやっています。なので「オリジナルチーム作成時に意識している箇所」、さらに「実際に野球をプレーしている立場から言えそうなこと」の2点を意識してまとめていければと思います。
今回はタイトルにもあるように、基礎能力についてです。あくまで筆者の基準なので、「これは違うわー」と思えば我流の解釈をしていっていいです。違うとなった時に喧嘩腰で来られても困りますけど…………。
選手データを引用していますが、原則的に最新作の最新バージョン(パワプロ2022のver1.13)を基準にして、パラメータの詳細な説明はここでは省きます。ご了承ください。実在選手の所属は2023年閉幕時です。引用元はこちらです。
特殊能力編はこちら。
球速
実在選手で最高球速が載っているなら、それをそのまま持ってくればいいと思います。現行のゲームシステムは球速だけがストレート(ひいては投手そのもの)の強さを決める指標ではなく、ストレートに関係する特殊能力でいくらでも味付けができるので、盛りたければ盛ってもある程度までは許されるかなと。
近年はMLBとNPBで球速のインフレが激しいので、オリジナルチーム作成においてはそこを意識したいところ。個人的には以下の感覚でいると言うのと、パワプロ2022のver1.13(以下「ver1.13」)に収録されている現役投手414人の分布を大まかに示すとこんな感じ。
165km/h~:1人(約0.002%)…まだ限られた領域。日本人投手で計測したのは大谷翔平(LAD)、佐々木朗希(千葉ロッテ)のみだったはず
160km/h~:7人(約0.017%)…MLBだとそろそろ普遍的になって来ていそう。NPBではまだ軽々しく付けられないが
155km/h~:76人(約18.4%)…速球派を名乗るならこのラインは最低限欲しい
150km/h~:217人(約52.4%)…このラインが全体的な最低限
例えばオリジナルチームにおいて1チームの投手を35人とざっくり決めるなら、25人前後は150km/hオーバーと決めてもいいと言うことですね。
ここでもうひとつ考えたいのは、「150km/h未満の投手の立ち位置」。
当然プロ野球の世界にはその手の投手もいますので、それらがどの理由で存在しているかを考えると幅も出てくると思います。筆者がある程度分類するならこんな感じ。
・そもそも球速を出す才能に恵まれていない投手
・イップスやケガの影響で球速が出なくなってしまった投手
・高卒を中心に、下位指名で球速を出す伸びしろのある可能性がある投手
・アンダースローやサイドスローなどの変則投手
・年齢による衰えで球速が出なくなった投手
・その他、技巧派・軟投派への転向で球速を出さなくなった投手
もちろんこれらに当てはまらないケースもあるとは思いますが、オリジナル選手にキャラ付けをするのであれば、この要素を意識するといいかも知れません。
コントロール
いわゆる「制球力」。コントロールについてはパワプロの仕様が作品ごとに結構変わっているので、「2024」でどうなるかは正直分かりません。少なくとも現行では失投率にも関わるので、コントロールが高い選手は「与四球率の優秀さ」に加えて「被本塁打率の優秀さ」もあるのかなと思います。
気を付けたいのは、指標だけ見て「与四球率が悪い投手」の全てが制球力が低いかと言われると微妙なところ。四球はあくまで結果ですが、「取っ散らかってそもそもストライクゾーンに入らない」パターンもあれば「コースギリギリを攻めた結果出てしまった」パターンもあるはずで、後者はざっくりと「制球力がなければ」出来ません。なので実在選手の場合は指標だけでなく投手へのアナログ的な評価、見られるならプレーしている映像を見て総合的に決めるものだと思います。与四球率自体は「四球」を始めとした特殊能力で調整出来ますからね。
オリジナル選手だと評価とプレー映像はないですが、だからと言って与四球率でざっくり決めるとえらいことになるので、キャラメイクの時点である程度方向性は決めておいたほうがいいです。一応実在選手の分布はこんな感じ。
S:1人(約0.002%)…加藤貴之(北海道日本ハム/91)
A:6人(約0.014%)
B:34人(約0.08%)
C:45人(約10.9%)
D:107人(約25.8%)
E:147人(約35.5%)
F/30~39:56人(約13.5%)
F/20~29:13人(約0.03%)
G:5人(約0.012%)…石森大誠(中日/19)、松岡洸希(北海道日本ハム/19)、髙橋純平(福岡ソフトバンク/18)、泰勝利(東北楽天/17)、小野泰己(オリックス/15)
コントロール以外にも言えますが、SとGは原則付けないほうがいいです。AとF/20~29も迷うレベル。Bなら1球団に1人はいてもいいでしょう。基本的にはC~F/30~39の範囲で動くと思います。
スタミナ
基本的に先発投手は投球回に左右されると思います。救援は…………分からない。イニングから統計を取ってもいいんですが面倒なので、とりあえず筆者のイメージはこんな感じ。
S:押しも押されぬ大エース。現代野球ではもう査定されないとも思う
A:スタミナお化けか球界の大エース。現代野球でスタミナA査定をされる選手は他の能力も押しなべて高いので、MLB移籍もちらついて来る
B:「エース」感は十分出て来る。チームにBすらいないと察する
C:先発投手をやるなら最低限欲しい。実は救援投手にもそこそこいるので、先発から救援へ転向した投手の一部につけるのもオツ
D:先発なら5~6回で降りるようなイメージ。救援だとロングがメインか。若手の先発でこれから、と言う選手のイメージもある
E:先発だと40代を超えるとちらついて来る。もしくは一軍実績のない若手投手。救援ならここが無難
F/30~39:先発でも救援でもほぼ実績のない投手の立ち位置。怪我が絡んでいるパターンもある
F/20~29:左のワンポイント特化型はここでもいいが、裏を返せばそうでもなければつけるべきではない。ver1.13では福岡ソフトバンク・嘉弥真新也のみ
G:お前もうプロ辞めろ
先発と救援で求められるランクが異なるので、スタミナに関してはあえて分布を省きましたが。しかしパラメータとしては投球回と言うより「投げられる球数」に絡んでくるので、制球力が低い投手は甘めに付けてもいいと思います。逆に制球力が高いとスタミナが低く感じられるケースもあるので、ここをきっちり意識するとキャラメイクに深みが出るでしょうね。
ちなみに近年は特に「先発投手にイニングを投げさせない」起用が多く、その結果として「規定投球回に到達する投手が減少傾向にある」ので、今後はAすら絶滅危惧種になるかも知れません。
変化球・総変化量
こちらは基本的に「防御率が高いほど総変化量が高くなる」。ただもちろんケースバイケースで投手のプレースタイルに左右されますから、例えば「ほぼストレートなのに抑えられる投手」の総変化量を上げると違和感がありますし、反対に「変化球が生命線の投手」は相場よりも総変化量を上げておく必要もあると思います。
実在選手の場合、福岡ソフトバンク・L.モイネロの15は「公式チート」感がありますが、それを含めた10以上の投手は11人/約0.027%なので、ここは安売りしてはいけないライン。8~9の投手となるとエース格、軟投派、実績豊富な投手など多士済々なので、この辺りは案外自由にしてもいいのかも。
反対に総変化量の少ない投手ですが、参考にした「パワフルプロ野球・デフォルト選手データ集」の能力ランキングでは第2変化球とストレート系球種の変化量は計算されないと言う仕様がありますが、その手の投手もしっかり第2変化球を持っているので、そこは頭に入れておきたいところ。総変化量の下限だと最近は4になっていて、高卒下位指名の若手でも5をもらっている投手もいるので、多分ここは査定が甘くなっているんだと思います。
1球種ごとの変化量については、レベル3だと一端の、レベル4だとウイニングショットと言うイメージが筆者の中にはありますが、これは投手毎に千差万別だと思うので主張と言うほどの主張ではないです。巨人・高梨雄平のようにスライダー7(最大)・Hシュート1と言う「ほぼスライダーとの2ピッチ」な投手もいるので、法則性を探せば見いだせはするんでしょうがカチッとしたものは多分ないと思います。
球種数に関しては、どれだけ多くても3球種まで。4球種の査定を受けている実在選手もいるにはいますが、基本的に4球種持ちはオーペナでとても強く、簡単にバランスブレイカーになる。どうしても4球種持ちの投手を作りたいのであれば絶対的なエースか(それでも球速は特筆すべき数字でないケースが多いと思う)、軟投派・技巧派を極めた中堅以降の実績がある投手くらいにすべきだと思います。
変化球の構成については、実在選手を参考にすれば丸いとは思います。オリジナル選手で「メカニック的にこの投手はこの球種が得意で…………」とかは、よっぽど知識があって暇じゃないと出来ないと思うので。ドロップのように現代野球では査定されない球種、ナックルのようにないわけではないけど珍しい球種などを避ければ無難です。
弾道
オートペナント(以下「オーペナ」)では本塁打の本数に関わって来るパラメータなので、自然ホームランバッターには高くつくし、本塁打の少ない打者には低く付きます。後述するパワーとの兼ね合いで目指す方向性が決まりますが、弾道に関しては打者の打球角度で色付けしてもいいでしょうね。分かりやすい例で言うと清水隆行やウィリー・モー・ペーニャのような「弾丸ライナーの打球を放つ」打者には4をつけられないし、反対に田淵幸一のような「美しい放物線を描ける打者」には4以外は似合わない。ただ映像や査定者の美学があろうとも、本塁打数が飛び抜けて多い打者を3以下に査定するなら他のパラメータや特殊能力を使って補正する、もしくは比喩でなく万人を納得させるだけの強い根拠が必要だとも思います。
それを踏まえた上で、1~4のイメージはこんな感じ。
4:本塁打を期待したい、と思わせる選手に。近年はプロ入りして間もないスラッガー候補でもつくことがある(東北楽天・安田悠馬、オリックス・内藤鵬など)ので、そこも抑えておきたいポイント。反対にパワーのない選手につけるのは似合わないし、多分成績も出なくなる
3:パワーが一定以上あればここが無難。打撃力に一定以上の期待が出来るならここが落としどころ
2:弾丸ライナーを放つタイプでなければ、基本的には打撃がそこまでな選手の立ち位置。あとアスリートタイプの打者はここに置いてもいいかも知れない。投手につくこともあるが、つけるのはジエンゴに定評があるかアマチュア時代に打者としても高く評価される選手に限ったほうがいい
1:オーペナだとかなりデバフがかかるので、よっぽど非力な選手でない限り付けないほうがいい。投手だと1が基準。黎明期の本塁打が少なく二塁打・三塁打が多い打者の場合、パワーをDくらいまで上げて弾道は1にすることもある(らしい)
ミート
近年は投高打低の傾向が強まっていて3割打者が出にくいので、ver1.13の実在選手でミートC以上を査定されているのは409人中*111人だけ。ここは本当に渋くなりました。
オーペナで打率を目安とするときの大本はこのミートですが特殊能力で結構増減するので、特殊能力を決めてから最後に調整するのが最善だと思います。例えば「対左投手」などはダイレクトに関与するので、シチュエーション別の打率を比較して大本を決めたいところです。
あとオリジナル選手の場合、「うちの世界線のプロ野球は現在のNPBよりは打低ではない」と言う設定や意思があれば、ミートC以上をある程度付けてもいいと思います。筆者がそうなんですけど。
以下実在選手の分布と、筆者のイメージ。
S:0人(0%)…よっぽどのことがない限り付けない
A:0人(0%)…単年だけを抜き取るなら最低でも.360以上は欲しいかも。現代野球でこの先.360以上を打てる打者は現れるのか…………?
B:0人(0%)…単年なら.320以上は欲しいか。例えば対左投手打率が圧倒的に悪いけど3割を打てる打者につけてもいいかも知れないが
C:11人(約0.027%)…安定して3割をクリアできるならここ。実績がある選手でなければ規定打率3割をマークしないと上げられない地位になったとも思う。対左投手などを踏まえた調整の結果Cに「乗る」ケースも当然あるが、もう安売りは出来ない
D:28人(約0.068%)…え、28人…………? イメージとしては.270~.280以上の打者に付くイメージだが、それすら少なくなったのか…………
E:101人(約24.7%)…レギュラーや実績のある選手ならここが無難な落としどころ。Fだと打撃が不得手か結果が特に出なかったかのどちらかになると思う
F/30~39:170人(約41.6%)…実績のない若手、打撃力に不安のある打者、フリースインガーなど様々な立場の選手が入り混じる。困ったらここでもいい
F/20~29:94人(約23.0%)…基本的にはコンタクト能力の低い打者や実績のない若手の立ち位置
G:5人(約0.012%)…やはり滅多には付けないほうがいいランク。実在選手に査定する場合でも一呼吸置いてから
パワー
本塁打に絡むパラメータであり、本質的に言えば「打球を遠くに飛ばせる能力」でもあるので、査定として見るべきは本塁打や長打率などになるでしょうか。ミートでもそうだけど細かいところをどう数字に落とし込めばいいかと問われれば、「実在選手の査定を精査する」か「オーペナを多く回して感覚を掴む」かが遠回りなようで一番の近道だと思います。ミートよりはまだブレないけれども。
以下実在選手の分布と、筆者のイメージ。
S:0人(0%)…シーズンで45本塁打以上打てばあるかな? 50本以上なら確実でもいい
A:6人(約0.015%)…パワー自慢か実績があるか(30本塁打に乗せれば確実?)のどちらか。振っても当たらなければ(=ミートが低ければ)パワーが高くても意味がなくなるので、甘めでもいいかも
B:33人(約0.081%)…本塁打数で言えば17~8本以上? ルーキーでもパワーの評価が高ければここに乗ることもある(ver1.13の東京ヤクルト・澤井廉など)
C:86人(約21.0%)…未来の長距離砲から中距離打者として実績を積み重ねている打者まで。Cも案外長打力が武器のルーキーや若手に付与されていることが多い
D:136人(約33.3%)…主力で2ケタ本塁打に乗らないような打者は基本的にここ。高卒ドラフト下位指名で長打力が武器である(実績がない)若手打者も多い
E:105人(約25.7%)…ここになると打撃で長打力を求める選手ではなくなる。高卒の若手で打撃力に一定の評価があってかつ長距離砲として見られていない選手は、弾道3の上でEに落ち着く選手が多数いるイメージ
F/30~39:39人(約0.095%)…明確に非力と評価される打者はここ。数は少ないので、査定は少し慎重に
F/20~29:4人(約0.010%)…基本的には打撃を期待されていない選手の立ち位置。代走要員や体格に恵まれていない選手(170cm以下?)が来る場合もあれば、高卒若手捕手がここに来る場合もある(過去作や過去バージョンの東京ヤクルト・古賀優大、巨人・山瀬慎之助など)
G:0人(0%)…過去作にはいたが、今G査定を食らうような選手は多分プロに打者として指名されない。直近の実在選手で最後にパワーG査定を受けたのは2018ver1.10の千葉ロッテ岡田幸文(15)
走力
走力と後述する肩力は身体能力がダイレクトに関わって来て、パワプロ査定のインフレと日本人選手の身体能力向上があるので、近年では非常に査定が甘くなっているパラメータです。野球は陸上の短距離走と違って走力が純粋に勝負に絡むシーンがあまりないので(当然あったほうが試合を有利に進められるが)、まあ甘くても問題ないとは思います。一応守備範囲にも絡んでくるので、守備指標も参考にしたいですね。
走力を査定するのにNPBではMLBのようなスプリント能力の公式レビューがないので、基本的には50m走や一塁到達タイム、ベースランニングのタイムなどを参考にすることになると思います。ただこれらは全て手動計測で「盛っている」可能性も多分にあるので、全幅の信頼は置かないこと。プレー動画や成績、実績を見て調整するべきでしょうね。
以下実在選手の分布と、筆者のイメージ。参考として、「筆者が50m走のタイムを用いて査定するならこの前後」と言う目安も付記しておきます。
S:12人(約0.029%)…5.7秒以下。球界トップクラスのスプリンターに。安売りも出来ないけど、ミート・パワーよりは人数がいる
A:55人(約13.4%)…5.7~5.8秒前後。十分希少性はあるので、複数人揃えれば機動力野球が展開出来る
B:84人(約20.5%)…5.8~5.9秒前後。ちゃんと「身体能力が武器」と胸を張って言えるランク
C:98人(約24.0%)…5.9~6.1秒前後。打撃一本槍でないならドラフト指名のためにこの程度は欲しい。60~64以下だと「身体能力が武器」と言うのに若干ためらいが出て来る
D:87人(約21.3%)…6.1~6.2秒前後。この辺りだと身体能力では売れない
E:52人(約12.7%)…6.2~6.3秒前後。若手はスラッガーか強肩捕手でなければドラフト指名は厳しいライン。全盛期はC~Dランクでも、怪我や加齢でここまで衰える選手もいる
F/30~39:17人(約0.042%)…6.3~6.4秒前後。ここからはハッキリ「鈍足」と評価される範囲
F/20~29:3人(約0.007%)…6.4~6.5秒前後。「よっぽど」がここに来る。体重が100kgを超えて来るような選手や(元から鈍足で)足の怪我が多い選手ならまだしも、そうでない選手だと捕手でなければ多分プロ入り出来ない
G:0人(0%)…実在選手でこの査定を受けていたらまず複数回の怪我を疑う。体重が最重量クラスでもあり得るが、日本人選手で脂の乗り切った年齢なのにG査定を食らう選手はまあいないかな…………。直近の実在選手で最後に走力G査定を受けたのは2018最終アップデートの巨人・阿部慎之助(15)
肩力
指標としては遠投の数字が目安になりますが、特に捕手の場合は「遠投の距離はそこまでだが、二塁送球は素早い」こともあるので、二塁送球も重要な目安になります。ただ二塁送球は地肩の強さの他にフットワークや動作のスムーズさも問われるので、そこも頭に入れておいたほうがいいですね。
野手能力では走力とともに身体能力に依存し、かつ査定がインフレして一番勝敗に関与しない(と筆者は思っている)能力なので、ともすれば走力より甘くてもいいと思います。
以下実在選手の分布と、筆者のイメージ。参考として、「筆者が遠投・二塁送球タイムを用いて査定するならこの前後」と言う目安も付記しておきます。
S:7人(約0.017%)…遠投130m、二塁送球1.7秒。文句なく球界トップクラスの数字ですが、肩力のSに限ってはある程度の実績かネームバリューは欲しい
A:41人(約10.0%)…遠投120m、二塁送球1.8秒。走力と同じく希少性があるので、捕手でもある程度絞って付けるべきか
B:103人(約25.2%)…遠投110m、二塁送球1.9秒。十分「強肩」と評されるクラス
C:149人(約36.4%)…遠投100m、二塁送球2.0秒。「身体能力が高い」と評価するには十分だが、捕手に限って言えば64以下を個人的に「強肩捕手」とは呼びたくない
D:76人(約18.6%)…遠投90m、二塁送球2.1秒。この辺りからは肩を武器と言えなくなるが、無難ではあるので特に弱点ともならない
E:31人(約0.076%)…遠投80m、二塁送球2.2秒。捕手でこのランクをつけるのは衰え切ったベテランだけでいいレベル。「弱肩」と言われるのはこのラインからでいいと思う
F/30~39:2人(約0.005%)。遠投70m。捕手でF以下はあり得ないと言い切っていい。そうでなければ致命的に弱いか、度重なる怪我で投げられなくなった選手。巨人のA.ウォーカー(33)はデジタルなゲームが出来る表現の限界だと思う
F/20~29:0人(0%)…遠投60m。直近の実在選手で最後にこの査定を受けたのは2018ver1.15の千葉ロッテ・伊志嶺翔大(25)
G:0人(0%)…遠投50m以下。なんでプロ野球選手やってるんだ? 直近の実在選手で最後にG査定を受けた*2のは2012決定版の阪神・金本知憲(14)。ただ致命的に肩を故障した選手の他に、稀にいる指名打者専門の打者(NPBではN.ウィルソンなど)や代打専門の大ベテランはF/29以下の査定をされることもある
守備力
守備力は守備範囲(走力との兼ね合い)、ハンドリングや俊敏性(捕球との兼ね合い)で左右され、かつポジションごとに平均が上下するので、分布から推測するのは最適ではないと思います。ただざっくり見た時にC以上の査定をされているのは409人中92人(約22.5%)なので、特に実績のない若手選手につけるのは躊躇するところです。中日・龍空や北海道日本ハム(→オリックス)・上野響平のように若手ながら特に秀でた守備力を評価されているならともかく、そのケースでも打撃力や走力がプラスに評価されれば補正的に少し下げられると思います。
指標を参考にする場合、守備指標はどれも万能ではなく一定の欠陥があるので、参考にはしてもひとつを鵜呑みにせず、「指標を総合的に見て比較する」のが大事だと思います。例えばUZRは「データを採る人間の主観による指標」なので…………。映像を見るのも重要ですね。
それでも一応、ポジションごとに「平均的に欲しい数字(前者)」と「これだけあれば大丈夫だと思う数字(後者)」を筆者なりの感覚で挙げるならこんな感じ。
捕手・外野手:D/50・C/60
一塁手:E/40・D/50
二塁手・遊撃手:D/55・C/65
三塁手:E/45・D/55
個性を出すならここから数字を上下させるのは当然ありですが、かと言って(上げ過ぎてもバランスが取れなくなるが、)下げ過ぎると敗退行為にもなり得るので加減は大事。例えば、守備の要である遊撃手に守備力Fの選手を置かれると相当不自然なので。
捕球
守備力と比べると「捕球エラー」、指標で言えば「守備率」に直結するのがこのパラメータ。捕手の捕逸にも絡んで来ると思います。
留意点として失策数自体は二遊間が一番計上されやすく、外野手は少なめになるので、失策数だけで機械的に決めるとオーペナで意図しない成績が出ること。守備範囲が広い選手は守備機会が多くなり必然的に失策数が増える可能性があって、反対に狭い選手はその逆が言えるので、その調整と「感覚を掴む」のが必要です。
失策数を左右する能力は捕球と「送球」、「エラー」の3つ。ハンドリングエラーが多い場合は捕球を低くしたり「エラー」を付与したりして、スローイングがおぼつかない場合と捕手で強肩なのに盗塁阻止率が低い場合は「送球」のランクを下げる方向で調整します。
捕球でG査定をつけられるのは「捕球能力が著しく低いと思われている選手」ですが、当然キッカケはあるにしてもその後はイメージを引きずられることもあると思うので、実在選手査定では特に公式の呪縛から逃れるのが大事な気がします。
その他
投手の野手能力
投手の野手能力は基本的に弾道1、ミートとパワーはGに落ち着くことが多いです。現代野球では投手に打撃能力を求められないケースが非常に多いのでこうなるし、いわゆる「打撃が得意な投手」でもあまり高くし過ぎるとバランスが崩れるので、上げてもEが限度でしょうね。それ以上だと二刀流が視野に入ります。
肩力は近年のサクセスだと球速に依存されるので自力で設定出来ませんが、走力は近年C以上をもらう投手も増えているので、そこはお好みで。守備力・捕球もエース級の投手はCが普通につく時代になりましたが、別にDでも十分「守備能力の高い投手」として評価出来ます。サクセスの腕と相談して、本業である投手の能力がおざなりにならないように。
ドラフト指名選手の初期能力値
特に開幕時(その年のルーキーが初めて査定される能力)は「プロでの実績がない状態で行われる査定」なので、結構気を遣います。参考になるのは以下の記事です。
筆者の場合は基本的に「シーズン終了後(=決定版)の査定」なので、この基準に当てはまらない選手も出て来ます。でもルーキーイヤーから全員が全員一軍で十分な査定が出来る量の成績を収められるわけではないので、たまにこの記事を探して見返します。
投手適性・サブポジションについて
投手適性は先発・中継ぎ・抑えの3つに分かれていて、適性がない場面で登板させると能力が著しく低下します。基本的には経験のある適性が付与されると思いますが、抑えについてはそれを杓子定規に適用すると「守護神が不調で交代させたいのに、適性のある投手がいなくて詰む」ケースが出て来る(今季まで筆者はそのことに気付いていなかった)ので、抑え適性はある程度安売りしてもいいかも知れません。
サブポジションについてはサクセスでは70%・80%・100%の3段階しか付けられないので、ユーティリティーを前提とした選手でないのならオミットしてしまうのも手です。公式では7段階に分かれていたはずなので、なんとか次回作では7段階で調整できるような実装をして欲しいんですが…………*3。
基礎能力は以上です。
特殊能力は数が多いので、しばらくお待ちください。
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