東海ちなヤクの巣@パワプロと大相撲番付予想

スポナビブログから引越し。スポナビブログ時代は、プロ野球(東京ヤクルト)を中心に、大相撲の話もちょろっとしてました。はてなブログでは、パワプロと大相撲(番付予想)を中心に展開していきます。

異国の地で、「結果を出す」ことの難しさ。 【#34 R.オーレンドルフ】

ヤクルト・オーレンドルフ、右肩の検査のため一時帰国

4試合登板、0勝1敗0セーブ0ホールド、防御率5.50。

これは、今季年俸1億7600万円(推定)を得てプレーした新外国人投手、ロス・オーレンドルフの成績。

上記のニュース記事にもある通り、右肩の検査を理由としてアメリカへ帰国。残念ながら、この「ハズレ」の烙印を押さざるを得ない成績のまま退団することになるでしょう。

オーレンドルフは2007年にメジャーデビューを果たし、6球団を渡り歩いて収めた成績は209登板で30勝41敗3セーブ16ホールド。特に来日前年の2016年、シンシナティ・レッズでは中継ぎとして64試合に登板、防御率4.66ながら5勝2セーブを挙げる活躍を見せています。

今年の新外国人選手補強としてプレストン・ギルメット、デビッド・ブキャナン、ディーン・グリーンとともに来日。4人の中でも最高年俸を宛がわれ、首脳陣も大きな期待を寄せていました。

ただ、オーレンドルフは日本では先発としてプレーすることを希望していましたが、MLBで最後に先発登板を果たしたのは2013年。

1年間先発ローテーションを守り通したといえる2009年こそ11勝を挙げていますが、翌2010年は(恐らく援護運のなさもあっただろうが)1勝11敗と大きく負け越し。2011年、2012年は防御率7点台、8点台と結果を残せず、2014年の故障者リスト入りによるメジャー登板なしのシーズンを経て2015年からはリリーバーとしてメジャーに復帰していたという経歴を持っています。

またオーレンドルフは今季35歳と、助っ人としても高齢の部類。近年先発の経験がなく、そして環境が違う日本に適応できるか——。その点が、オーレンドルフに問われる点だったと思います。

結果は、日本球界に適応することが出来ず白星はなし。

二軍では11試合に登板しましたが、こちらも1勝5敗、11本塁打を被弾して防御率は5.97と一軍よりもむしろ悪い成績に終始してしまいました。

今季チームが稀に見る低空飛行を強いられる中で、オーレンドルフが芳しい成績を残せなかったことは痛手であったろうと思います。

もちろん、オーレンドルフ一人のせいでここまで低迷した、とは言いません。ただ、現在の先発ローテーションの余裕のなさを見ても、「ある程度オーレンドルフにメドが立ってくれていたなら……」と思うことはあるでしょう。

その意味では、オーレンドルフの「日本への挑戦」はほぼ失敗、完敗に終わってしまいました。

チームを救う助っ人として期待されながら、高年俸に見合う活躍を見せることが出来ず1年で日本を去るという現実の非情さ。これも、プロ野球のひとつの側面であります。

ただ、オーレンドルフ自身が「キャリアにピリオドを打つ」という選択肢を選ばない限り、彼の野球人生はまだ終わりません。

その決断も含めて、「東京ヤクルトスワローズのロス・オーレンドルフ」の今季はまだ完全には終わってない、と言っていいのではないでしょうか。